第2回【シンポジウム】芸術によるまちづくりを考える ~フェスティバルにおける市民ボランティアの果たす役割と可能
2023年11月14日(火)会場 川崎市アートセンター小劇場
14:00~15:30
11/14(火)14時より川崎市アートセンター小劇場にて開催されました。
パネラーには
仁田晃司さま(セイジ・オザワ松本フェスティバルOMFコンチェルト代表)
野沢藤司さま(河口湖ステラシアター館長)
岡村浩志さま(KAWASAKIしんゆり映画祭実行委員長)
そして、アルテリッカアートボランティアから代表して、吉田純一郎さま、岡村亜佐子さまがご参加下さり、
コーディネーターとして
小倉敬子さま(公益財団法人かわさき市民活動センター理事長)
をお迎えして進められました。
まず、各芸術祭について、またボランティアの活動紹介がされました。
芸術祭の成り立ち方によってボランティアの参加の枠組みも違い、例えば松本フェスティバルは、サイトウキネンオーケストラの活動の場として始まった音楽祭であり、元々あった市民ボランティア団体が協力し、現在では県外からの参加者もボランティアとして活動しているとのこと。
河口湖音楽祭は、まちづくりの一環としての音楽祭であり、野外型音楽ホールを作るところから始まり、住民参加型の音楽祭となっているとのお話。こちらは若年層のボランティア参加者もおられるそうです。
しんゆり映画祭は川崎市の芸術のまち構想を発端とし、実行委員長からボランティアが担い、自主的な企画、運営までされているとのこと。
アルテリッカは2009年から新百合ヶ丘に集積するホールで、様々なジャンルの催しを揃えた芸術祭としてはじまり、麻生区を主とした市民ボランティアによって形成されていることなど、それぞれの活動について詳しくお話を頂きました。
どの芸術祭もそこに関わりたい、地域に貢献したいというボランティアスタッフ一人一人の想い、活動によって運営が成り立っており、こうしてお話を聞くことで、この活動がまちづくりに貢献できたり、文化、芸術の裾野を広げ開拓していく一端を担うことにつながっているのだと、あらためて気付かされました。
また、ボランティア同士のコミュニケーションは、若者にとっては大人社会への接点となったり、移住者にとってはその地域に溶け込むきっかけにもなる。現役生活を引退された方には、自分の住む地域に居場所をつくる、などさまざまな可能性が感じられました。
このボランティアの存在をいかに周囲に波及し、参加への第一歩のきっかけをつくるかが課題とあげられました。
私たちアートボランティアとの横のつながり作りにも、仁田さま、野沢さまからご発言があり、今後の展開に期待が寄せられるところです。
こうして、つながること、つなげることを意識していく事は、新しく楽しい未来づくりにつながりそうです。
お時間を作って登壇しお話下さった皆様、一緒にこのシンポジウムの時間を共有させて頂いた方々に感謝いたします。どうもありがとうございました。
(文:林知子)