「イタリアヴァッレ・ディトリア音楽祭の魅力 ヴァッカイ作曲(日本初演)「ジュリエッタとロメオ」より~」2022/3/5

アート講座2021の最終回は、「イタリアヴァッレ・ディトリア音楽祭の魅力 ヴァッカイ作曲(日本初演)「ジュリエッタとロメオ」より~」と題して、急遽、日本オペラ振興会参与鈴木とも恵さんが務められました。

新百合ヶ丘で、第4回目の開催となるオペラフェスティバルで、この音楽祭は、イタリアのマルティーナ・フランカで開催されているイタリアヴァッレ・ディトリア音楽祭とイタ  リアオペラを手がけ日本最古のオペラ団体である藤原歌劇団との提携公演です。

鈴木さんをはじめ数名の研究者を中心に、3年間にわたり、「海外では、どのようにオペラの若手アーティストの人材育成を行っているのか」というテーマについて継続的に調査研究を重ね、その中で不便な立地にもかかわらず、音楽祭になると全世界から人が集まり活気を帯びるイタリアヴァッレ・ディトリア音楽祭が人材育成分野でも突出した実績をあげ、その中心人物 情熱の人 カルメン・サントーロ監督と出逢ったことが紹介されました。

発掘した作品を新しい指揮者で新しい歌手たちが、一から創り上げるその現場で、毎年新しい人材が育つ理想的な環境があるとのこと。その音楽祭について語る鈴木とも恵さんのお話は、オペラ愛のこもったわかりやすい説明で、鈴木さんのパッションが十分に伝わり、とても楽しく、魅力的な講座でした。ベルカントオペラについて、全く知識がありませんでしたが、ベルカントとは「その音色が何よりも美しいこと、それが人間の魂の美しさを反映する」という詩の一節をご紹介いただき、ベルカントの奥深さの一端に触れることができました。

その後、ソプラノ歌手 伊藤 晴さん、メッゾ・ソプラノ 丹呉 由利子さん(ピアノ 林直樹さん)による歌唱があり、デュエットも披露され、その実際を聴くことができ、素晴らしい歌声となめらかなピアノを、堪能することができました。

   

しんゆりのオペラフェスティバルの公演にも足を運ばせていただき、今後もしんゆりにもっともっとオペラが根付き、若い才能がここから育ってくれると嬉しいと思います。(投稿文 TON)