【アート講座】の記事

リモート映画~映画監督の視点から~(1/23)

投稿日:2021年2月1日

リモート映画という概念を知らない私にとって、興味津々のテーマという感じで日本映画大学のお二人の講演を待った。

熊澤さんから「昨年からのコロナ禍で動きが制限される中、映画大学の学生による映画製作が難しくなり、このままでは映画が死んでしまう、また学生に何をさせるかで悩みながら、シナリオ作り等Zoomを使って何かできないかと考えたのが、リモート映画製作のきっかっけであり、木村大作さんが撮影を担当した『赤い月』を完成させる過程の体験や上田慎一郎監督のリモート映画などにも刺激され、川久保さんの協力を得ながら会議ソフトの機能を試行錯誤で活用し、作品を作った。」と説得力のある話をされた。

川久保さんから「リモート映画をやるなら、全てリモート機能だけでやろう、できるはずだという信念を強く持ち、挑戦した。脚本を書くときは人をどう動かすかがポイントだが、リモートでは動きが限られる。ただ画面をいろいろと使えることを発見できたし、Zoom機能の活用も工夫した。また就学期限のある学生に何を目指させるかという思いも強かった。技術・表現の発見が収穫だ。」と熱く語られた。

お二方の話に共通しているのは 若い方の育成への熱情とモチベーションの維持、新しいものへの飽くなきチャレンジ精神であると感じ入った。

リモート作品第2作目の「ぼくたちの夏について」そして「メーキング画像」を視聴した。作品の構成も面白いが、特にメーキング画像は興味を引き、出演の映画大学の学生から、環境づくりの工夫、表情の演技、目線の問題、家撮りする際の雑音の影響等夫々の問題点発見がとても新鮮であった。また会場から選ばれた3人の受講生の演技によるリモート画面作成のワークショップも新しい体験で楽しめた。

 

最後に「Zoomには直接対面と比較して良いところもあるが、距離感の工夫も必要といった課題もある。要は今までの映画作りとは違うのだという割り切りが大事だと思う。映画の定義から外れるかも知れないが、時代の変化に合わせて工夫していくことも必要と思う。」という重厚な言葉で締めくくられた。

熊澤さん 川久保さん 我々の知らない世界の貴重な話、そして体験の機会をいただきありがとうございました。今後とも新しいスタイルに挑戦され、様々な画像を作成して楽しませてください。

 

(投稿文 アメリカン、   記録写真:白馬童子)