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工藤重典の世界~フルート音楽の魅力~昨今の名曲を集めて~(12/7)

投稿日:2019年12月27日

今回は2019アルテリッカ公演でも素晴らしいフルートを聴かせて下さった工藤重典さんが講師でした。

工藤さんは札幌のご出身で、なんとスキーのアルペンでオリンピックの強化選手に選ばれるほどの腕前だったそう。一転フルートの道に進まれ、東京へ。その後、世界的に有名なフルート奏者ランパル氏に師事したい!と、思い立ってフランスへ旅立ちました。フランス語も儘ならないにもかかわらず、想いひとつでその夢を実現されたというお話をとても楽しそうに話してくださり、好きな事に真摯に向き合うことの大切さを感じました。

 

後半は、フルート音楽と楽器の進化のお話を踏まえつつ、数曲のフルートの名曲を聴かせて下さいました。

初めに18世紀に活躍したバッハのフルートの為の無伴奏ソナタ。こちらは黒檀でできた木管のフルートで演奏。しっとりと落ち着いた音色が特徴的でフルートのはじまりはこのように木製の楽器でした。フルートは弦楽器と違って息を使って音を出す楽器なので、音楽の中でも、ブレス(呼吸)を取る事で音楽が、より自然でいきいきとした音楽になるとのこと。

次は同じく18世紀に活躍した、テレマンの12のファンタジーから。テレマンはタフェルムジーク、いわゆる宮廷の食卓のBGMなど、3000曲もの曲を作曲したそうです。こちらは銀製のフルートで。木製のフルートとは違い、金属の楽器ながら柔らかく響き、この曲中では低音はしっかりとビートとなる音を響かせ、高音部の旋律へなめらかに受け継がれます。会場はテレマンの時代にワープしたような優雅な空気感に包まれました。

そして、ドップラーの田園幻想曲。この曲は19世紀に作られた曲で、作曲家自身がフルートの名手である為、技術的にもとても難しい曲です。どこか日本の追分的な雰囲気もある曲。この曲は金製のフルートで吹いて下さいました。金のフルートは華やかで大きな音がするので、オーケストラで演奏するのに向いているのだそうです。

このように様々な魅力に溢れる工藤さんのフルートの世界。次回アルテリッカでは、4月29日、フルートライブと銘打って、様々な大きさのフルートから構成されるフルートオーケストラの魅力をたっぷりと聴かせてくださるそうです。今からとても楽しみで、仕方がありません! (写真 E-river、記録文 もこ)