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新たなる「新世界」の世界(2/16)

投稿日:2019年3月13日

今回は世界的な指揮者であり、今年のアルテリッカしんゆりのフィナーレ公演で東京交響楽団を指揮される沼尻竜典さんの登場でした。司会進行は音楽評論家の奥田佳道さんが務められ、お二人の長いお付き合いから来る丁々発止のやり取りは本音炸裂でとても楽しく、新たな発見満載の講座でした。

その内容は、5月6日のフィナーレ公演で演奏されるラフマニノフのピアノ協奏曲第2番とドヴォルザークの交響曲第9番「新世界より」のうち、「新世界より」について楽章の順を追って解説する形で行われました。

沼尻さんから講座名の「新たなる新世界の世界」について、“そう新しい解釈と言ってもねー”から始まりました。講座のざっくばらんな雰囲気を伝える第一声です。この曲は、ベートーヴェンの第9と並んで世界で最も多く演奏される曲で、各オーケストラも長年の演奏スタイルの色があり、新しい色を付けるのは並大抵では無いとも。また、この曲が作曲された背景に加え、同時代の他の作曲家との関連も新たな発見でした

       

曲の解説は、楽章ごとにメロディ、和音、楽器の効果等々について、ピアノ演奏を交えて分かり易く説明され、作曲家の意図を読み解く面白さと難しさの一端を垣間見た気がしました。そして一家言も持つ演奏者との、良い演奏を作り上げるためのバトルも、その情景が目に浮かぶようでした。

  

それにしても、楽譜から作曲家の意図を読み取ることと、指揮者の解釈で演奏を作り上げるのは厳しくとも楽しい作業なのだろうと勝手に想像しました。なお、今回はオープン講座でもあり、ほぼ満席の会場で熱気に満ちたものになりました。

(記録文 ロレンツォ  写真 E-river)