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「ゴジラ」「七人の侍」から「シン・ゴジラ」「万引き家族」へ ~日本映画のエポックを探る~(11/17)

投稿日:2018年12月23日

本年度4回目の講座は、長く東宝で映画制作に携わり、今年日本映画大学の理事長に就任された富山省吾さんをお迎えしました。題して「「ゴジラ」「七人の侍」から「シン・ゴジラ」「万引き家族」へ~日本映画のエポックを探る~」です。

初めに今年のビッグニュースとして、是枝裕和監督の『万引き家族』のカンヌ映画祭パルムドール受賞を紹介されました。日本映画として5回目になります。今までの受賞作は、地獄門(1954年)、影武者(1980年)、楢山節考(1983年)、うなぎ(1997年)になります。ちなみに、日本映画大学の前身を立ち上げた今村昌平監督の2個のパルムドールの羊歯(しだ)をかたどったトロフィーはアートセンターに飾られていて、いつでも見ることができます。

続いて今日のテーマである、日本映画のエポックのお話しに進みました。戦後の日本映画の2つの大きな節目となる年が2回あります。その1回目は1954年です。映画の魅力として、興奮、発見、共感をあげられ「七人の侍」をはじめ、この3つの要素を持つ映画「ゴジラ」「浮雲」がこの年に次々に封切られました。

2回目のエポックは、2016年で、映画を作る情熱にあふれ、創作意欲を惜しげも無くそそいだ「シン・ゴジラ」などの名作3本が大ヒットしました。観客一人一人が作り上げたヒットであり、何度も足を運び、情報の渦がうまれ、映画を深く知る面白さを知ることに繋がったのです。そして、どこからでも誰でも物語を発信できる時代になり、目と心を使い、皆さんも感性を磨いていって欲しいと熱く語られました。

後半は富山さんが震災後、50回以上も通っているという南相馬についてのお話しで、富山さんご自身で撮られた南相馬の今を切り取ったたくさんの写真をスライドショーで見せていただきました。富山さんは長年、映画の制作に携わり、面白い映画を観客のもとへ手渡すことに歓びを見いだされ、これからは観客の側も、映像を作ったり、良い映画を見いだし発信していって欲しいとのお気持ちが強く伝わってくる90分でした。 (記録文 ダイアン 写真 マリリン)