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NHK名プロデューサー遠藤利男が語る~文化と時代、そしてプロデューサー~(10月6日)

投稿日:2018年11月1日

いよいよ今年もアート講座2018が始まりました。来年4月からのアルテリッカ開催に向けて、より深く芸術の魅力を学ぶ贅沢な企画が満載です。そのスタートを切るのは「NHK名プロデューサー遠藤利男が語る〜文化と時代、そしてプロデューサー〜」です。例年どおり、冒頭に開講式が行われ、今年から新たに実行委員長に就任された昭和音楽大学の下八川共祐理事長の「アルテリッカの名を全国に轟かせていきたい。」という力強いお言葉とともに、各来賓からもご挨拶をいただきました。

さて、本題です。今回講師の遠藤利男先生からは、米国ソルトレイクシティーにおけるフィルムフェスティバルでのボランティアの活躍を紹介され、我がしんゆりでも「ボランティアの心の中に芸術の花が咲く」と説きながら、生で芸術・芸能に接する事が出来る立場から「パフォーマーのエネルギーとなる創造的な参加が重要だ」と励ましていただきました。

次に、「NHK内ではいつも辞表を胸にしまいながら」何かと上層部と戦かってきた中で数々の秀逸なテレビドラマを生み出されたご経験から、プロデューサーとはとはどんな仕事かを語っていただきました。それは、「時代を画す新しい才能を見出す→それを開花・成功させる→次にまた新たな才能を見つけにかかる」ということで、その活動の実例として、1)古事記で登場する天岩戸から天照大御神を引き出すことを画策した思金神(おもいかねのかみ)…ここで場を盛り上げる八百万の神はボランティアだ…、2)能作者世阿弥を足利義満に送り込んだその父観阿弥、 3)有能な数々の浮世絵師を世に出した出版人の蔦屋重三郎、の三例を引かれました。これらの例でも理解できますが、成程、プロデューサーは才能を世に送り出す立場であるけれども、送り出された人達は世界を変えている、つまり、プロデューサーはそのきっかけをつくる末広がりの原点に立つという、正にクリエイティブな仕事であることを感じました。

かつての情報発信が一方的で制限されていた時代から、今や技術の発達によって、一般市民がスマホから世界に向けて自由に動画を発信できる時代となっています。その中で、地域に根差した文化・芸術に「創造的」に関わるべきボランティアということについて、思わず唸ってしまう遠藤先生の講座でした。(記録文 とおる  写真 E-river)