【アート講座】の記事

スタンダードを巡るおしゃべりコンサート ~阿川佐和子と佐山雅弘の楽しい音楽談義~

投稿日:2015年3月9日

阿川さんについては 週刊文春の「阿川佐和子のこの人に会いたい」シリーズを愛読しておりある種の憧れを感じていたが、今日はジャズピアニストの佐山さんとの対談ということで、阿川さんの生の声が聞ける、佐山さんのピアノが聞けるという二重の楽しみからわくわくしながらスタートを待った。

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満員の観客の中でスタート、「サムデイマイプリンスウィルカム」の演奏から始まり、楽しい会話に入った。阿川さん、佐山さん、そして和田誠さんが飲み友達、しかもかなり突っ込んだ仲の友達だそうで、佐山さんの小学生の頃の淡い恋物語やピアノに取り組んだいきさつなどを中心に面白可笑しく聞かせてもらった。一方阿川さんからは映画やミュージカルとの出会いのきっかけについて語られ、阿川さんの父上(阿川弘之さん)の米国留学土産のレコード(南太平洋やオクラホマ)を聞いたのが興味をもった発端であると説明された後、映画等の話、そしてそれにまつわる佐山さんのピアノ演奏になった、お二人の会話は絶妙で、漫才ではないけれども、ボケとツッコミが非常にうまく機能していたと感じた。

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オードリヘップパーンやレックスハリソン、ジュリーアンドリュースにまつわる話や裏話、は大変興味深かった。またミュージカルにおける著名俳優の歌の吹き替え俳優のマーニーニクソンの話もあまり聞くことの出来ない内容で、思わず聞き入ってしまった。時折まじえる阿川さんのお父上のお話もワサビのように効いていて話にコクをつけるようでよかったと思う。佐山さんの即興の演奏も素晴らしく 2,000曲のレパートリーをお持ちだそうだが、なるほどと思わせるものであった。佐山さんの演奏中の病気診断の話、や阿川さんと壇ふみさんとの話、ジュリーアンドリュースとの対談のエピソードも 楽しく聞かせてもらった。

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後半はジャズのスタンダード「テイクファイブ」の演奏で始まった。スタンダードとは何か、また何故日本にはスタンダードはないのかというテーマが阿川さんから出され、お二人から夫々意見が述べられた。アメリカではカバー曲が多く出てきてスタンダードになるのに、日本では歌手個人の持ち歌として定着するという民族性の違いもあるのではというお話には極めて納得感があった。阿川さんの日本の歌をジャズ風に弾いて欲しいとか有名ジャズピアニストの真似をして弾いてとかの注文に佐山さんが応じて演奏して下さったがなかなか見ることができない貴重なものであった気がする。また新しい音楽はなかなかジャズ風にアレンジしにくくなってきている、無理をしてもジャズっぽくなっているだけでジャズではないというお話も新鮮であった。最後に阿川さんが一聴惚れをしたというキースジャレットの得意としている「マイソング」の演奏で楽しい対談と演奏は終わった。

阿川さんの時折観客も巻き込む会話の引き出しのうまさや、佐山さんの演奏の素晴らしさに加えて話のうまさ 等々で本当に楽しませてもらった至福の2時間でした。ありがとうございました。

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(文責 アメリカン)