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アルテリッカ芸術祭発アート講座vol.6 第3回「わたしの体験的文化政策論―舞台芸術振興を中心にー」

投稿日:2014年11月17日

第3回アート講座(2014/10/18)の講師として、元文化庁長官、公益財団法人神奈川芸術文化財団 川村恒明さんをお招きしました。

川村さんは、文部省に入省され、新国立劇場の建設、文化芸術振興基本法、劇場法など、日本の文化行政の変革期に長きにわたり関わってこられた実体験を通して、「わたしの体験的文化政策論」と題して、ご講演いただきました。

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まず、最初に、文化庁の予算規模や、文化財保護への補助金比率などの視点を織り交ぜながら、日本における舞台芸術の置かれている厳しい財政状況について、多角的に解説いただきました。

私たちが、その存在を当然と考えている新国立劇場が、意外にも、建設費捻出のため、行政マンが工夫に工夫を重ねて、やっと建設するに至ったお話を伺い、受講生から「芸術文化に経費がかかること、そして芸術に使われる税金についてのお話をはじめて伺い、大変興味深く勉強になりました」との同様のコメントが多数寄せられました。

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また、能・狂言などの伝統芸能に対して、現代芸能は、芸術の公共性という観点から税金が使われるべきかとの論争が長年存在しているという紹介がありました。受講生より「芸術文化と公共性について考えたこともなかったので、新しい視点をいただき良かったです」「今後、政府や自治体がどのようにかかわっているか、興味を持ってみていきたい」「具体的な体験から日本の芸術文化に対する考え方、成立ち、経緯などが良く理解できました。日本の文化政策に関し体系的に伺うことができ有難うございました」などの感想が届いております。

劇場運営、芸術文化振興法や劇場法の意義などについてまで、実に、多岐にわたる内容でしたが、初心者にもわかりやすく、簡潔で、しかもユーモアにあふれる説明に、「続きの講演を期待しております。」との要望が多数ありました。

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ご多忙の中、お越しくださり本当にありがとうございました。(S)
写真提供:ERさん