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アート講座vol4 第5回 「落語入門~二番太鼓が聞こえる~」 講師 落語家 初音家左橋

投稿日:2012年12月12日

12月8日(土)に、「落語入門~二番太鼓が聞こえる~」と題して、落語家 初音家左橋さんをお招きしました。
会場は、アルテリッカしんゆり演芸座でおなじみの新百合21ビルB2Fの21ホールです。21ホール舞台スタッフの協力で、金屏風つきの本格的な舞台となりました。また、いつも受付や設営で活躍されているのは運営ボランティアの方々ですが、舞台そでにて音響、照明係もお願いいたしました。お疲れさまでした。受講生からの投稿文を掲載いたします。
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今日の講座の先生はアルテリオ寄席でお世話になっている初音家左橋師匠だ。
私がファンであった故馬生師匠のお弟子さんで師匠譲りの古典落語をじっくり聴かせる方であり今日は何が聴けるかなととても楽しみにしていた。
アート講座初の女性司会者の北川さんの司会で「落語入門~二番太鼓が聞こえる~」の講義は始まった。
第一部は落語の歴史、階級、基本的な約束事についてのお話である。とても軽快なテンポでしかも丁寧に判り易く説明をして下さった。お弟子の左吉さんもこんな風に稽古をつけてもらっているのかな。
落語とは語る人と観客で作り出すもので、観客に想像をしてもらうことが必要な芸であり、いろいろな知識を持っている人の方が想像力が働き落語の内容を楽しめるのが特徴だと説明された。時代の流れや環境の変化で言葉の意味そのものが通じなくなったり、想定できなくなったりするからだそうだ。落語の発生は京・大阪のようで河原とかの戸外で演じられたらしい。そのせいか上方物は鳴りものが多く使われ賑やかな話が多いとのことだ。江戸にはその後に伝わり、上方とは違って屋内で話を聴かせるものとして発展していったと伺った。
階級の話に移り、特に前座について詳しく話をされた。新米の前座はお茶入れ、着物たたみ(流派によってたたみ方が違うそうだ)、高座の座布団がえしを修行として行う。慣れてくると太鼓を打つ仕事が増え、例として一番太鼓のテープを聴かせてもらった。どんと来いと聞こえるのだそうだ。出囃子についても説明があった。
前座の古参は立て前座として寄席のネタの帳づけ、時間の配分等寄席の仕切り等の骨の折れる仕事に従事し、特に次の演者が遅れているようであれば、羽織を遣って現在の演者に合図を送る等の裏話を含めて、前座の苦労話をされた。
落語の約束事としての扇子や手ぬぐいの使い方、また落語を演じる場面で役割(目上か目下)での顔の向け方、落語と講談との違い等を実演を通じて理解させてくれた。
さらに「古典」と「新作」の違いについて、新作でも何人かの落語家が手掛けると古典として認識され、例として昭和初期の作られた「試し酒」を説明された。私は「古典」と「新作」の線引きについていつも理解できなかったが、これですっきりと理解することができ、本日の大収穫であった。
人物像、特に「大家」は重要な役回り、「与太郎」は愛される役割として解説された。
落語で良く使われる時間についても丁寧な説明をされ、江戸時代の昼と夜の時間の長さの違いについて我々も十分認識した次第である。それに関連してお年玉の話をされ、寄席関係の全員にお年玉を渡さなければならず大変だという話には思わず噴き出してしまった。

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第二部はいよいよ今日のお待ちかねの落語である。第一部の終了間際に師匠から三つのお題を出すので皆さんで拍手で選んでほしいという粋な提案があり、「初天神」「時そば」「芝浜」を呈示されたが圧倒的に「芝浜」を演じて欲しいとの要望でそれに決定された。私は「芝浜」についてはかって故三木助師匠の演じたものをラジオで聴き耳に残っているが、本日の左橋師匠の語り口はそれに勝るとも劣らないとても重厚で夫婦の掛け合いや、しみじみとした会話の情景がとても素晴らしく「古典」の大ネタを心から楽しむことが出来た。
落語が終わり、質問タイムを経て本日の講座は終了した。左橋師匠 本日はありがとうございました。とても楽しい2時間でした。また是非古典落語を聴かせて下さい。
 

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