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アート講座 Vol.8 第7回 オペラの魅力~ジョアキーノ・ロッシーニの醍醐味~

投稿日:2016年12月23日

img_5041今日の講師は、藤原歌劇団総監督の折江忠道さんです。
豪放磊落な語り口、現役のバリトン歌手らしい豊かな低音と声量で、非常に分かりやすい、聞きやすい講演でした。それに加えてテーマが、自分流に人生を謳歌し、話題豊富なロッシーニですから、今日の講演は格別に面白いと、期待一杯で聴講しました。

 

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話はロッシーニの生涯から始まりました。ボローニャで正式な音楽教育を受けた後、何と16歳で最初のオペラを作曲、それ以来37歳までに39本ものオペラを書きあげたそうです。

傑作オペラが目白押しです。仕事が早く、次々に作品を発表し、そのどれもが、イタリアはおろかヨーロッパ各国でひっぱりだこ。人気作曲家として一世を風靡したわけです。
ところが、37歳で39作目の「ウィリアム・テル」を完成させたときをもって、オペラ作曲から完全に引退してしまいました。以後は美食家として食べたり、作ったり、グルメの世界に入りました。
人生の前半でじゃんじゃん作ったオペラで莫大な富を蓄え、残りは趣味で生きたとは、何とも幸せな人生ではありませんか。

「セビリャの理髪師」はロッシーニの17番目、23歳の時の作品です。
オペラ・ブッファというジャンルの喜劇的な作品です。陽気なイタリアはもちろん、お堅い国柄のドイツ、オーストリア、英国などでも大人気だったそうです。初演はローマ・アルゼンティーナ劇場です。
ロッシーニの音楽の特徴は、ピアニッシモからフォルテッシモまで駆け上がる独特のクレッシェンドの使用です。ロッシーニ・クレッシェンドと言うそうです。そして、同じメロディーの繰り返しの上にバッソ・ブッフォ(喜劇的な役割を得意とするバス)による早口言葉を乗せること。舌を噛みそうで非常に難しいそうです。「セビリャの理髪師」では、このバッソ・ブッフォの歌い手、医師バルトロ(憎まれ役ですが)が作品の出来不出来を決定するキーマンとなるそうです。

第2部はミニ・コンサート。ロジーナ役の丹後由利子さん、アルマヴィーヴァ伯爵役の黄木透さん、フィガロ役の押川浩士さんの出演で、軽快なピアノ伴奏は星和代さんでした。

セビリャの理髪師」の話の筋に沿って、要所を押える曲目が選択され、歌われました。早くも来年4月のアルテリッカ開幕公演の「セビリャ」を意識されてか、舞台いっぱいに動き回りながら芝居の所作を入れる熱演で、大いに楽しむことができました。

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講演で見どころを押えていただき、要所の歌を歌っていただくと、4月のオペラ本番まで待ちきれない気持ちになりました。本当に楽しみです。皆さんもぜひ出かけましょう!(ヒロ)

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