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アート講座 VOL.8 第3回「能と狂言の世界」

投稿日:2016年11月10日

アート講座第3回「能と狂言の世界」をお届けします。

10月22日のアート講座は、武蔵野大学名誉教授の増田正造先生を講師に迎え、「能と狂言の世界」を学びました。
先生は、ゆっくり、わかりやすく、そしてユーモアを織り込みながらの講義で、私たち受講者は能と狂言を身近に感じるとともに、心が和んだひと時でした。

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古代ギリシャの演劇の話しから始まり、狂言が日本芸能の母体であったこと、そして、能と狂言の違いを具体的に話されました。能は怨念や地獄の世界を扱うが、どんなに暗い世界であっても、最後は
めでたさで結ぶというバランスでできているとのことでした。
次に、能が狂言を必要としているのはなぜか、に入りました。能は泣くのはできるが、笑いができない。狂言は「よき人のよき笑い」と言われている。だから、その笑いが能に必要になっているとのことでした。

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更に、面を使う技術、構えと運び、舞う技術など、能と狂言の演技の共通性に触れました。先生曰く、「狂言演者は、世界で最も演技技術が高いと言われている」とのことでした。そして、パリテレビ局の
スタジオで録画された「船弁慶」のビデオを先生の解説入りで鑑賞し、とても貴重な体験が得られました。
また、能と狂言が扱う世界の違いとして、神、女性、鬼、宗教者などについて具体的に分かりやすく話されました。
最後に、今日の狂言ブームに触れ、新進の歴史学者の発言、名人の輩出、色々な分野との実験的な演劇が実を結んできたことを挙げられ、「能にも若いスターが出てくれないかなあ」とユーモアたっぷりに「能と狂言の世界」の明日を展望されていました。

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私たちは、先生の終始変わらない、ゆったりとして、優しい語りで、「能と狂言の世界」の入り口に導かれたと思います。
ここからは、先生の著書を読んだり、映像、生公演などを観たりして、楽しみながら、私たち一人ひとりの「能と狂言の世界」を作っていくと良いのではないかと感じました。(トニー)

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